2015年12月31日木曜日

大晦日/新年詠




米朝のおらぬ上方除夜の鐘

年明けて水木しげるのいない国



まさかに、この二人を同年に失うとは思ってもみなかったのである。
ともにいつかは来る日とわかっていたので、その意味で衝撃はなかったのであるが、目にするだけで活力をもらえるような二人を失った喪失感は、これからも続くであろう。

2015年12月30日水曜日

2015年振り返り



例年この時期には当ブログの記事を振り返って私的な回顧と展望を行うのであるが、今年は記事更新が滞ったので、それほど振りかえるべきものがあるわけではない。

しかし、今年は4月から同志社女子大学、大阪大谷大学、というふたつの大学で「創作」という単元を担当することになった。

実に15回×2校×2学期、ひたすら句会を続けるという贅沢な時間の使い方である。それも木金の連続である。

同志社女子大学では前任の塩見先生や、過年度生のアドバイスなどをうけながら進めたが、大阪大谷大学では前任が短歌の人だったので、同志社女子や俳句ラボで試した方法を応用しながら、試行錯誤を続けている。


大学の講義は1コマ90分なので、一回2句ずつ投句し、選句、合評までを一回におさめている。

作句はだいたい前週に設定した「兼題」にもとづいて作るのだが、いろいろ考えて一週間作り込んでくる学生もいるし、教室に来てから思い出して作る学生もいる。
こちらとしては時間がもったいないので、作句の時間にプリントを配ったり板書して作句技法やポイントの解説、あるいは先行俳人の句の紹介などをするのだが、まあたいていは聞いていない。
結局は合評のなかでアドバイスするほうが目標がはっきりわかるのでよく伝わる、ということがわかってきて、最近は専ら句会進行に専念している。
合評といっても時間によっては人気句数句しか扱えないこともあるが、授業あとにコメントを募集したりして、お互いの鑑賞力、読み合う気持ちを保つようにしている。
借り物句会を交えたり、新季語提案に挑戦させてみたり、袋回しをやってみたり、いろいろ工夫していくうちに、何人かはひょっと驚くような句を作ることがあって、楽しい。

何句かは、これも4月から始まった伊丹俳句ラボHPで紹介したことがあるが、あまり紹介すると、既発表句扱いになってしまうかと思ったりして、秘蔵しているものもある。


ただ、そのせいというばかりではないのだが結社句会のほうには、特に半年間ほとんど行けなかった。

従ってこの2015年に私が作った句のほとんどは学生との講義で作った句ということになり、私は句会で無点だった句はどんどん消していくので、学生の誰かが救ってくれた句、というのが今年の私の成果ということになる。

ということで、2015年の成果として拙句をあげておきたい。



 

また、今年は3月に『関西俳句なう』(本阿弥書店)、9月にBL俳句誌『庫内灯』が発刊され、めずらしく紙媒体に多く作品を載せていただく機会があった。

文章としては、『現代俳句』8月号「今、伝えたい俳句 残したい俳句」、『川柳カード』9号の特集「若手俳人は現代川柳をどう見ているか」、10号「合評会 川柳の読みを探る」に参加させてもらった。



2015年12月6日日曜日

12/26

第9回 船団フォーラム (講演とシンポジウム)
言葉を開く・俳句を開く

 船団の会の若い世代が核になったアンソロジー『関西俳句なう』(本阿弥書店)が話題になっています。同書刊行のリーダー役を果たした塩見恵介の講演、同書に参加したメンバーによるシンポジウム「言葉を開く・俳句を開く」を行います。
 年末のやや心せく時期ですが、関心のある方々のご来場をお待ちいたします。一般の方の参加も歓迎です。

◆日 時 :12月26日(土)14:00~17:00

◆場 所 : 園田学園女子大学 アクセス
            (尼崎市塚口。阪急電車塚口駅下車、西南へ徒歩10分。)

◆基調講演 : 塩見恵介
【プロフィル】
塩見恵介1971年生まれ。句集に『泉こぽ』、著書に『お手本は奥のほそ道 はじめて作る俳句教室』など。第2回船団賞受賞。船団の会副代表。

◆シンポ・パネラー : 
朝倉晴美: 1969年生まれ。句集『宇宙の旅』ほか
新家月子: 1971年生まれ。俳句結社「円虹」所属
藤田 俊 : 1980年生まれ、「船団の会」会員
塩見恵介:
木村和也(進行): 「船団の会」会務委員

◆シンポ・オブザーバー : 
生井知子: 同志社女子大学教授(日本近代文学専攻)
火箱ひろ: 「船団の会」会員
坪内稔典: 「船団の会」代表

◆参加申し込み : 不要

◆参加費 : 「船団の会」会員 500円
       一般(「船団の会」会員でない方)1000円


◆問い合わせ : 船団の会(電話 072-727-1830)



俳句Gathering 2015


日時:2015年12月26日(土)13:00~(開場12:30。席題発表) 

会場:伊丹、柿衞文庫講座室(兵庫県伊丹市宮ノ前2-5-20)

参加費:一般2000円 / 学生1000円


開会挨拶 13:00~ (開場12:30)

第一部 俳句バトル予選「句集ビブリオバトル」

第二部 特別講演「俳句と陶芸に魅せられて」
      講師:木暮陶句郎 氏

第三部 関西俳句バトル
     審査員:(五十音順・敬称略)曾根毅・津川絵理子・三木基史


当日投句大会・特別審査員(お題は当日発表!)
(五十音順・敬称略)小池康生・中山奈々・仲田陽子


主催:俳句Gathering実行委員会 / 共催:関西現代俳句協会青年部


お問い合わせは
819gather●gmail.com(●を@に変えて下さい)まで!




今回はなんと、同日開催となってしまいました。(しかも場所も近い)

私は今回、俳句Gathering実行委員会からは卒業し、後輩の仮屋賢一くんたちに委ねているので、ノンタッチ。
企画から交渉、運営、実行まで、20代のメンバーがやっています。

当日、私は「船団フォーラム」のほうへ参りますが、Gatheringのほうもよろしくお願いいたします。