2015年12月30日水曜日

2015年振り返り



例年この時期には当ブログの記事を振り返って私的な回顧と展望を行うのであるが、今年は記事更新が滞ったので、それほど振りかえるべきものがあるわけではない。

しかし、今年は4月から同志社女子大学、大阪大谷大学、というふたつの大学で「創作」という単元を担当することになった。

実に15回×2校×2学期、ひたすら句会を続けるという贅沢な時間の使い方である。それも木金の連続である。

同志社女子大学では前任の塩見先生や、過年度生のアドバイスなどをうけながら進めたが、大阪大谷大学では前任が短歌の人だったので、同志社女子や俳句ラボで試した方法を応用しながら、試行錯誤を続けている。


大学の講義は1コマ90分なので、一回2句ずつ投句し、選句、合評までを一回におさめている。

作句はだいたい前週に設定した「兼題」にもとづいて作るのだが、いろいろ考えて一週間作り込んでくる学生もいるし、教室に来てから思い出して作る学生もいる。
こちらとしては時間がもったいないので、作句の時間にプリントを配ったり板書して作句技法やポイントの解説、あるいは先行俳人の句の紹介などをするのだが、まあたいていは聞いていない。
結局は合評のなかでアドバイスするほうが目標がはっきりわかるのでよく伝わる、ということがわかってきて、最近は専ら句会進行に専念している。
合評といっても時間によっては人気句数句しか扱えないこともあるが、授業あとにコメントを募集したりして、お互いの鑑賞力、読み合う気持ちを保つようにしている。
借り物句会を交えたり、新季語提案に挑戦させてみたり、袋回しをやってみたり、いろいろ工夫していくうちに、何人かはひょっと驚くような句を作ることがあって、楽しい。

何句かは、これも4月から始まった伊丹俳句ラボHPで紹介したことがあるが、あまり紹介すると、既発表句扱いになってしまうかと思ったりして、秘蔵しているものもある。


ただ、そのせいというばかりではないのだが結社句会のほうには、特に半年間ほとんど行けなかった。

従ってこの2015年に私が作った句のほとんどは学生との講義で作った句ということになり、私は句会で無点だった句はどんどん消していくので、学生の誰かが救ってくれた句、というのが今年の私の成果ということになる。

ということで、2015年の成果として拙句をあげておきたい。



 

また、今年は3月に『関西俳句なう』(本阿弥書店)、9月にBL俳句誌『庫内灯』が発刊され、めずらしく紙媒体に多く作品を載せていただく機会があった。

文章としては、『現代俳句』8月号「今、伝えたい俳句 残したい俳句」、『川柳カード』9号の特集「若手俳人は現代川柳をどう見ているか」、10号「合評会 川柳の読みを探る」に参加させてもらった。



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